このVPNは、2010年にアンドリュー・リー氏が設立した同名のソフトウェア会社Private Internet Accessにより提供されています。現在、米国中西部の五大湖地区に拠点を構えており、従業員は50名以上。Private Internet Accessは2019年11月、競合他社のCyberghostとZenmateを所有するKape Technologiesに買収されました。
機能
Private Internet Accessは無制限の帯域幅を提供し、広告、マルウェア、第三者からの追跡をブロックしてくれます。しかし、その人気の理由は、厳格なノーログポリシーと、オンラインでの完全な匿名性が維持できる性能の良さにあります。このVPNでは「いかなるトラフィック、VPNおよびプロキシの使用に関するデータも収集、保管しない」と表明しています。
Private Internet Accessでは、個人データを暗号化して保護するために軍事レベルの暗号化技術を利用し、業界標準のOpenVPNプロトコルを使用してユーザーのオンラインプライバシーを保護します。さらに、DNSやIPの漏洩を防ぎ、MACE広告ブロッカー(iOSアプリにはこの機能はありません)も備えています。最も重要なキルスイッチ機能も付属しており、VPN接続が失敗した場合に実際のIPアドレスがインターネット上で一切漏れないようにしてくれます。何より嬉しいのは、ニーズと好みに応じて、アプリ内で機能をカスタマイズできることです。
Private Internet Accessではひとつのアカウントで最大10台までのデバイスを同時接続できるので、家族で複数のデバイスを使っている場合にもおすすめです。この同時接続台数はほとんどの他社サービスと比べると2倍の数です。Windows、macOS、iOS、Android、Linuxなど、主要プラットフォーム向けの専用アプリも充実しています。加えて、VPNをルーターに設定して、OpenVPNを介して家族全員のWi-Fi接続をカバーすることもできます。さらにChrome、Firefox、Opera向けのブラウザ拡張機能も用意されています。サーバーネットワークも優れた規模で、29ヵ国に3267以上のサーバーを所有しています。
価格設定
同じ機能を備えた他社製品と比較すると、Private Internet Accessの料金はかなりお得です。当記事執筆時点では、月間プランで月に9.99ドル、6ヵ月プランだと月5.99ドルで利用できます。1年分前払いにするのが最も割安で、月にたったの3.33ドルとなります。唯一残念なのは無料トライアルがないことですが、その代わり30日間の返金保証制度があります。他のVPNサービスでは返金制度が使えるのは一度だけですが、Private Internet Accessはサービスの購入、キャンセル、返金に関して大変寛大で、3ヵ月空ければ再度キャンセルできます。保証期間内であれば、再度返金を受け取ることもできます。
その他の重要な点に、速度と安定性が挙げられます。そこで、当サイトではPrivate Internet Accessの複数の場所にあるサーバーに接続してテストを行ってみました。接続時間を記録し、ジオロケーション経由でサーバーロケーションを確認して、pingテストを実施しました。結果は素晴らしいもので、それぞれのサーバーの位置は宣伝されているロケーションと実際に一致し、また接続時間では抜きん出て良い結果を出しています。他のVPNをテストした時には、平均速度はほとんどが150-200Mbpsでしたが、Private Internet Accessは驚きの平均速度314Mbpsで、最高接続速度は452 Mbpsとなりました。速度低下はたったの4%ほどで、ないに等しいものでした。
カスタマーサポート
Private Internet Accessのサポートページは大変簡潔で、操作しやすいものです。豊富な情報を掲載しているデータベースのほか、わかりやすいインストールガイドやトラブルシューティングの手順が含まれたガイドもあります。また年中無休の英語サポートも提供されています。ライブチャットの営業時間は月曜~金曜の午前9時~午後6時(山岳部標準時)です。メールでも問い合わせでき、通常はかなり迅速に回答してくれます。
まとめ
Private Internet Accessは、数多くの高度な機能、ユーザーフレンドリーなインターフェース、10台のデバイスの同時接続など、優良なVPNサービスを提供しています。リーズナブルな価格で優れたパフォーマンスを持ち、すべてのデバイスで動作します。不満があるとすれば無料トライアルがないことですが、30日間の返金保証があるので、何かあれば簡単に返金してもらえます。